干豆腐は、中国本土及び台湾で広く使われている豆腐の一種で、非常に硬く作られた豆腐です。作り方は、固めに作った豆腐を圧縮し脱水する事によって行われています。熱湯で戻して使用しますが、本場では炒め物や冷菜に使用するのが一般的な食し方です。
今回ご紹介するのは、宮城県で生産されている干豆腐です。本場の味を大切にしながらも、日本人の口に合うよう改良が重ねられています。更には、原料になる大豆は県内産の物だけを使用するというこだわりようです。近年の健康食ブームや地産地消の観点からも注目を集めている食材の一つです。
このような優れものを、中華料理だけにしておくのは勿体ないと、今回は他の調理法に特別にチャレンジ、創作して頂きました。ご協力頂いたのは、ホテル関係で御活躍されている「佐々木孝典」さんです。先ずは佐々木さんから、この干豆腐の使用した感想をお聞きしました。「元来味が豆腐なので、どのような食材にも合わせやすいし手軽に使用できるところが良いですね。また、この干豆腐はシート状になっているので、どのような形にも好みでカットできるのが嬉しい。」
・干豆腐の鶏ミンチと海老ミンチの蒸し物(写真上)
・ 干豆腐の歯ごたえを楽しみながら、鶏と海老の 素材の味が豊かに広がります。後味にはしっかりと豆腐の風味が残ります。
・干豆腐の牛蒡と人参の和え物(写真中)
胡麻たれ風味のドレッシングで絡めてあります。一緒に合えた、切干大根がアクセントとなり、他を引き立たせています。
具は麻婆味噌とシャケ。干豆腐の歯ごたえが、麻婆味噌の濃い目の味にマッチして、食欲をそそる一品に仕上げっています。
・干豆腐のパスタ(本ページトップの写真)
醤油をベースにした和風の味に仕上げて有ります。細切にした干豆腐のシコシコとした食感がどの素材にも負けることなく際立って楽しめる一品になりました。
干豆腐は料理人のイマジネーション次第で、どの様な料理でもとても美味しく頂ける食材です。是非ともお試し下さい。