「お客さん、筍は強火でゆでますか?」「えっ!あっ、ウ~ン、どうかな~」
あまりに唐突な問いかけに口ごもる。タクシーの中、運転手さんが突然話しかけてきたのだ。見れば60代の人のよさそうなおじさん。しばしの沈黙の後、「どうしてですか?」と聞いてみた。
昨日、実家から筍を沢山もらった。時間がなかったから生のままもらってきた。自分は妻を亡くしているのでゆで方がわからない。そこで、近所に住む姪っ子にゆでてくれるように頼んだ。そしたら、姪っ子は20分位でゆでた筍を持ってきた。前に実家でゆでてもらったときは1時間近く待たされたような気がする。姪っ子は皮をむいてからゆでたと言っていた。皮をむいて強火でゆでたから20分後に届けられたのかなぁ・・・・と気になっていた。というわけで突然の質問になったらしい。
「普通は、皮のまま、先の方を少し切り落として、縦に1本切れ目を入れ、赤唐辛子と米ぬかを入れてゆでますよね。皮をむいてはゆでないと思うなぁ。」と言ったら、運転手さんは、「実家のばあちゃんも、皮のままゆでるんだよ~と言ってた。」「皮のままだよな・・・。」「姪っ子は雑なところがあるからな~」と力なく独り言のようにつぶやいて、落胆の様子。「明日休みだから、筍と一緒に煮ようと思って小女子と○○を買っておいたのになぁ。」○○が何なのか聞き取れなかった。その後も運転手さんは「皮のままだよなぁ・・・」と何回も言った。筍と小女子と○○の煮物は亡くなった奥さんの得意料理だったのかもしれない。
この辺りの筍の季節はまもなく終わる。 (和泉)
この道具の名前は知らない。 器ごとセイロなどで蒸す時に使用する。
こんな風に・・・・・
蒸気の上がった蒸し器から熱々の器を取り出す時はこれが一番。アッチッチーなどと言いながら鍋つかみなどで取りだそうとして、汁の中に浸してしまったり、こぼしたり、モタモタすることはなはだしい。
これさえあれば、隙間がなくても大丈夫。うそのように簡単に取り出せる。あるとないとじゃ大違い。
しかし、それ以外の用途はない。単一機能。
普段は無用のものとしてキッチンの引き出しの中だが、必要時にはすばらしい働きをする。
こんな存在もいいなぁ~と、ミョーに人生を考えちゃったりする道具である。 (和泉)
甘納豆ではありません。マロングラッセでもありません。
黒オリーブのグラッセ。初めて目にして、初めていただきました。
オリーブと砂糖の取り合わせは新鮮で、しかも奥ゆきのある味で大変おいしいものでした。
(和泉)
甘酒の試飲用サンプルが届いた。宮城県産ひとめぼれを使って作られた米糀発酵飲料。ノンアルコール、保存料・糖類無添加である。
さっそく皆で試飲。
「飲みやす~い」「甘くておいし~い」「お酒で割って小さいグラスで食前酒なんていいんじゃない」「牛乳や抹茶を混ぜてもおいしそう」「みてみて、こんなに必須アミノ酸が含まれてるよ」「ジャパニーズヨーグルト!」「平安時代、貴族の中で甘酒の牛乳割りがはやって、それを醍醐といったんだって、それが醍醐味という言葉の由来なんだってよ」「ホント~」「知ってた?甘酒は俳句の夏の季語だって」「江戸時代には夏ばて防止に飲まれてたらしいよ」「へ~」・・・・。
ノンアルコールで朝から盛り上がりました。 (和泉)
「赤酒は、お酒でしょうか、それともみりんでしょうか?」と問われた。「使い方としてはみりんだけれど、う~ん、どっちでしょう。」なんてあいまいな答え。酒税法により、年に一度お酒の販売実績を税務署に届ける必要があるのだそうだ。
「東肥赤酒」は酒税法上の分類は「雑酒」でした。
赤酒は酒類ではまれな微アルカリ性という性質を持つ為に、肉や魚のたんぱく質を固めず、ふっくらと仕上げることができ、また糖分、アミノ酸などの成分のバランスがいいので、テリよく仕上がり、しかも冷めても料理のツヤが落ちない。煮魚、蒲焼、煮しめには最適の調味料というわけだ。
地元熊本では地酒として儀式や正月のお屠蘇酒にも使われているそうだ。飲んでもおいしいということなのだろう。そういえば上等なみりんも飲んだらおいしかったよなぁ。 (和泉)