「フルム・ダンベール」。フランスの青かびチーズ。
マイルドで食べやすいブルーチーズだ。
アンベール地方のフルムという意味で、フルムはラテン語のforma(型)がなまったもの。
フランス語のフロマージュ(チーズ)はフルムが語源と言われているらしい。
フルム・ダンベールが入荷したと聞いて写真を撮ろうと行ったらば、薄いパックに入っていて
驚いた。
私の知っているフルム・ダンベールは円柱状の物だったから。
それを使いやすい量、125gにスライスして包装してあるというわけだ。
なるほど、使いやすいけどねぇ、ちょっと趣きに欠けるかなぁ。 (和泉)
イタリア、シチリア島で作られているチーズ「カチョカヴァロ」。
カチョはチーズを、カヴァロは馬を意味する。
2個1組で左右にぶら下げて熟成したことが、馬の鞍から垂れ下がっているような形だったことから
名づけられたと言われている。
写真のカチョカヴァロは丸森チーズ工房のもの。1個500gぐらい。
3週間熟成のもので、そのまま食べると、穏やかな味だ
厚めにスライスして焼いて食べると風味が増しておいしい。強火で短時間。
食感が他のチーズを焼いた時とはちがう。
蓮根やじゃがいもなど根菜を焼いたのと一緒に食べてみたい。 (和泉)
フランス、ブルゴーニュ地方のチーズ、「エポワース」。
チーズの分類でいうと、ウォッシュタイプ。
マール酒を加えた塩水で何度も洗う。熟成の度合いで表面のオレンジ色が濃くなっていく。
マールの香りとウォッシュタイプならではの味の強さがあって、しり込みする人もいるが
「エポワース」は味に品がある。おいしいです。
美食家ブリヤ・サヴァランが「チーズの王者」と賞賛し、ナポレオンが好んで食べたという。
二度の世界大戦で製造が途絶えたのを、1950年代にエポワース村のベルトー氏が
復活させたのだそうだ。
こんなおいしいチーズが途絶えなくてよかったなぁ。 (和泉)
丸森チーズ工房の岩崎さんはたった一人で工房を運営している。
作るのも、販売するのも、時には配達まで。
驚いて聞き返したら、「酪農してないからできるんですよ」とおっしゃる。
それにしても、一人は大変だろうなぁ。
丸森近辺の酪農家から届けられる牛乳で何種類かのチーズをつくっている。
これはゴーダチーズ。その中でも17ヶ月熟成させた物。
穏やかな中にもしっかりしたコクがある。
そのまま食べてももちろんおいしいが、スライスしたパンド゙カンパーニュにのせて 軽く焼いたら、
濃厚な風味になってよりおいしかった。
グレイダーでおろして粉チーズにしてもいいし。
家庭に常備するのに最適だ。
岩崎さんが丁寧に愛情をかけて作ったチーズを少しづつ大切にいただくのは とても気持ちがいい。
(和泉)
フランスのエシレ社の発酵バター。
50gのポーションのを久しぶりに手に入れ楽しんでいたら、お客様からドーンと注文をいただいた。
1kgのを1ケース。
金紙に包まれたバターがずらりと並んで壮観。バターが不足している昨今、見事ではないか。
1900年のパリ万博で1等賞をとって以来、100年以上も高い評価を受け続けている。
今でもわずか30余名の小規模な工場で伝統的な製法で作っているのだそうだ。
包装も昔ながらに手でなされているようで、キッチリ四角ではない。
金紙に包んで箱入れし、見える面にシールをペタッと貼っておしまい。
これでいいのだ。
我が家のエシレバターも残り少なくなってきた。
なくなる前に白身魚のムニエルで食べなくちゃ。
ほ~んとにおいしいんだから!! (和泉)